835.ネギま!「352時間目」ちょこっと感想
今回は、指折りの傑作回。
この記事は週刊少年マガジン2012年第10号「魔法先生ネギま! 352時間目」を元にしています。
今回の冒頭は、前回麻帆良を去っていった明日菜の目覚めから始まる。
考えて見れば明日菜がこの作品の主人公なので当然なのだが、その場合、前回のラストは「去る人」視線で描くのがセオリー。「残る人視線」で描くことで読者の涙を誘いつつ、その後の展開をミスリードさせる(当然ネギ+麻帆良側が描かれると思わせる)ところがこの作者のあざとい(上手い)ところ。連載がカウントダウンに入ったことで多くの伏線が放置されたまま終わる(であろう)ことを惜しむ声がネットでは多いようだが、伏線とかフラグというのは回収された時初めて気付くのが本物であり、フラグフラグした伏線などは”お約束”という名の読者サービスの一環に過ぎない。
とは言え、読者の多くは子どもであり(というよりそもそも少年誌なので子ども向けに描かれるのが本筋)、「高いレベルの読者たれ」、と要求する方が無茶である。小学生に「河童」は理解できてもいきなり「人間失格」はキツイだろう。また、長年”買い支えてきた”ユーザとして当然「要求する」権利も有している。
一方の作者の方は・・多くの漫画作家は高校、あるいは大学を出てまもなくプロになる。もともとマンガが好き過ぎてプロを目指すわけだから、デビュー当時は極めて読者に近い感覚を持っているだろう。しかし多くの大人がそうであるように、作家も社会に出てから大きく成長する。長年描いていると「描きたいこと」と「求められていること」に乖離が生じるのもまた宿命である。今の赤松健に少年マンガを描くことは辛いか。はたまた漫画を描くことそのものが苦行か。私は作品は評価しても作家にはそれほど興味が無いタチだが、ここ2・3年の赤松健から「迷い」のようなものが感じられるのは事実である。永井豪は還暦を過ぎた頃に「デビルマンを描くよりオッパイを描く方が楽しい」と語っていたが、それもまた”極まった”作家ゆえに言える言葉か。私自身、三十代半ばで「四十にして不惑」の意味がわかりかけてきたような気になっていたが、四十を過ぎた現在、未だに道に迷っている。この感想もここ最近、いろいろ逸脱しているようで、拍手もコメントもありゃしない。
以下は伏線に着目した今回の「ネギま!」の感想。
1.130年後、目覚める明日菜。約30年の寝坊。人格は神楽坂明日菜のまま。
明日菜が朝に弱いのが伏線になっていたとは!(違)。人格が明日菜のままなのは前々回の写真のおかげであることは今回のいいんちょの扱いからも明白。
2.地球に戻る明日菜。そこで見たものは、未来の街、宇宙へと続くエレベーター、人影の無い麻帆良学園。
赤道上に建てるハズだったエレベーターが埼玉にあるのは何かのフラグか?世界樹の関係?そもそも自転したらエレベーター折れるんじゃね?
3.電話帳で「近衛」を探す明日菜。無い。「雪広」を探す。あった!・・・あやかは既に故人、しかし曾々々孫から「大切な人と再会するために」長生きであったことを聞かされる。そしてネギも・・・。
ネギの墓標で初めて?明かされる誕生日。「May.2.1993」。誕生日が不明だったのは伏線ではなかったのか。まあ生年月日が不明の場合にそれらしい日を刻むのはよくある話。「とりあえず中の人の誕生日でも書いとけ」。
4.明日菜は掘り出したタイムカプセルからその後のクラスメイトの様子を知る。ネギといいんちょからは声のメッセージも。
アーニャの野望は達成出来なかったようだ(そこかよ)。いいんちょの背景の景色には木乃香と刹那の子どもの姿が・・せっちゃん、作れたのか?それとも近衛家の秘技「無精卵から誕生」か?・・このシーンは写真では無く、明日菜の心象風景ですね。
5.泣き崩れる明日菜の前に、超とエヴァが現れる・・。(続く)
次回予測!
超の口からネギがクラスメイト全員-エヴァ+αと子どもを作ったことを知らされた明日菜は、超凄いキックでツッコミを入れなければ気が治まらない。その壮大なジェラシーパワーは時を越えるのだった。・・・つまりネギが明日菜へのメッセージで語った「悪い癖」とは「女癖」のことだったのですよ!コタローを見習え!(夏美の子はネギ似)。
キャプは後で追加するかも知れません。
以上。
この記事は週刊少年マガジン2012年第10号「魔法先生ネギま! 352時間目」を元にしています。
今回の冒頭は、前回麻帆良を去っていった明日菜の目覚めから始まる。
考えて見れば明日菜がこの作品の主人公なので当然なのだが、その場合、前回のラストは「去る人」視線で描くのがセオリー。「残る人視線」で描くことで読者の涙を誘いつつ、その後の展開をミスリードさせる(当然ネギ+麻帆良側が描かれると思わせる)ところがこの作者のあざとい(上手い)ところ。連載がカウントダウンに入ったことで多くの伏線が放置されたまま終わる(であろう)ことを惜しむ声がネットでは多いようだが、伏線とかフラグというのは回収された時初めて気付くのが本物であり、フラグフラグした伏線などは”お約束”という名の読者サービスの一環に過ぎない。
とは言え、読者の多くは子どもであり(というよりそもそも少年誌なので子ども向けに描かれるのが本筋)、「高いレベルの読者たれ」、と要求する方が無茶である。小学生に「河童」は理解できてもいきなり「人間失格」はキツイだろう。また、長年”買い支えてきた”ユーザとして当然「要求する」権利も有している。
一方の作者の方は・・多くの漫画作家は高校、あるいは大学を出てまもなくプロになる。もともとマンガが好き過ぎてプロを目指すわけだから、デビュー当時は極めて読者に近い感覚を持っているだろう。しかし多くの大人がそうであるように、作家も社会に出てから大きく成長する。長年描いていると「描きたいこと」と「求められていること」に乖離が生じるのもまた宿命である。今の赤松健に少年マンガを描くことは辛いか。はたまた漫画を描くことそのものが苦行か。私は作品は評価しても作家にはそれほど興味が無いタチだが、ここ2・3年の赤松健から「迷い」のようなものが感じられるのは事実である。永井豪は還暦を過ぎた頃に「デビルマンを描くよりオッパイを描く方が楽しい」と語っていたが、それもまた”極まった”作家ゆえに言える言葉か。私自身、三十代半ばで「四十にして不惑」の意味がわかりかけてきたような気になっていたが、四十を過ぎた現在、未だに道に迷っている。この感想もここ最近、いろいろ逸脱しているようで、拍手もコメントもありゃしない。
以下は伏線に着目した今回の「ネギま!」の感想。
1.130年後、目覚める明日菜。約30年の寝坊。人格は神楽坂明日菜のまま。
明日菜が朝に弱いのが伏線になっていたとは!(違)。人格が明日菜のままなのは前々回の写真のおかげであることは今回のいいんちょの扱いからも明白。
2.地球に戻る明日菜。そこで見たものは、未来の街、宇宙へと続くエレベーター、人影の無い麻帆良学園。
赤道上に建てるハズだったエレベーターが埼玉にあるのは何かのフラグか?世界樹の関係?そもそも自転したらエレベーター折れるんじゃね?
3.電話帳で「近衛」を探す明日菜。無い。「雪広」を探す。あった!・・・あやかは既に故人、しかし曾々々孫から「大切な人と再会するために」長生きであったことを聞かされる。そしてネギも・・・。
ネギの墓標で初めて?明かされる誕生日。「May.2.1993」。誕生日が不明だったのは伏線ではなかったのか。まあ生年月日が不明の場合にそれらしい日を刻むのはよくある話。「とりあえず中の人の誕生日でも書いとけ」。
4.明日菜は掘り出したタイムカプセルからその後のクラスメイトの様子を知る。ネギといいんちょからは声のメッセージも。
アーニャの野望は達成出来なかったようだ(そこかよ)。いいんちょの背景の景色には木乃香と刹那の子どもの姿が・・せっちゃん、作れたのか?それとも近衛家の秘技「無精卵から誕生」か?・・このシーンは写真では無く、明日菜の心象風景ですね。
5.泣き崩れる明日菜の前に、超とエヴァが現れる・・。(続く)
次回予測!
超の口からネギがクラスメイト全員-エヴァ+αと子どもを作ったことを知らされた明日菜は、超凄いキックでツッコミを入れなければ気が治まらない。その壮大なジェラシーパワーは時を越えるのだった。・・・つまりネギが明日菜へのメッセージで語った「悪い癖」とは「女癖」のことだったのですよ!コタローを見習え!(夏美の子はネギ似)。
キャプは後で追加するかも知れません。
以上。
コメント
>エヴァにんさん
コメントさんくす。
やっぱカブりましたか、「オッパイを描く方が楽しい」の部分が。または「四十にして不惑」?
少年マガジンの続編がヤングマガジン(またはモーニング)って、「1・2の3四郎」くらいじゃね?広い意味では「野球狂の詩」もか。
やっぱカブりましたか、「オッパイを描く方が楽しい」の部分が。または「四十にして不惑」?
少年マガジンの続編がヤングマガジン(またはモーニング)って、「1・2の3四郎」くらいじゃね?広い意味では「野球狂の詩」もか。
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■「ミソライエ。」さん「835.ネギま!「352時間目」ちょこっと感想」
ミソライエ。 835.ネギま!「352時間目」ちょこっと感想
『考えて見れば明日菜がこの作品の主人公なので当然なのだが、その場合、前...
5月2日:なるほど。
さすが中の人につおい。
で、続編は青年誌でヤっちゃうんですな?